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窓リフォームの選択肢:手軽から本格まで、3つの手法とその特徴、費用、メリットを徹底解説

太田(健康・高断熱住宅専門家) 太田(健康・高断熱住宅専門家)

Contents

    2023年現在、窓リフォームがかなり多く行われています。

    <参考>今年は窓リフォームが殺到しています

    しかし、一般の人にとって窓リフォームはどんなものか?
    窓リフォームに掛かる予算はどの程度か?

    と言った基本的な疑問が思い浮かぶと思います。
    今回は窓リフォームをするにあたって、事前に知っておいた方が良い知識について纏めました。

    窓リフォームの三つの主な手法:一覧と選び方

    窓リフォームには大きく3種類あります。その3つの方法が「内窓」「ガラス交換」「カバー工法」です。本来、窓を単独で変えるには外壁を外して、既に取り付いている窓をを外し、新しい窓を取り付けた上に防水工事を行うと言う、途方もない時間とお金とリスクの共なう工事だったのですが、これら3つの手法であれば、時間もお金もかからなく、雨漏りのリスクもほぼゼロと言ったことが実現するのです。具体的にどんな方法なのかを見ていきたいと思います。

    内窓:低コストで実現する断熱効果と騒音対策

    内窓
    内窓

    窓の内側に窓を設置するのが内窓です。非常にシンプルな方法で、時間とお金の節約には向いていて、断熱性能の向上と遮音性能の向上が実現できます。

    ガラス交換:エネルギー効率を向上させる最適な選択

    既に取り付いている窓の周りの枠はそのままに、ガラスだけ断熱性能の高い2重ガラスや3重ガラスにする手法です。周りの枠が古いままになるので、それほど高い断熱性能となるわけではありませんが、どうしても内窓設置やカバー工法が不可能な場合に用いられます

    カバー工法:見た目と性能を一新するリフォーム方法

    カバー工法

    既に取り付いている窓の枠はそのままにして、その上に新しい枠をかばーしていまう工法のことです。
    カバーは熱を通しにくい樹脂でカバーすることで高い断熱性能を実現します。

    内窓によるリフォーム:特徴、費用、メリット

    実際の内窓の例

    内窓リフォームの特徴:取り付け方法と利点

    窓の内側に窓を設置するのが内窓です。取り付けは3つの手法の中で最も簡単で、工事が短くて済むのが大きな利点です。1つの窓であればほんの1時間程度で施工が完了します。ですので、リフォーム工事と言っても工事の間に引っ越す必要もなく、最も手軽なリフォーム方法です。

    窓の内側に窓を設置するので、今ある窓の内側にスペースが必要です。スペースがない場合は、新たに設置用の木製の枠を作りそこに設置します。

    欠点としては、窓が2重になることで窓をあけるのが手間になる事です。また、2重の窓と窓の間に結露が発生することもあり、こまめに拭いてやる必要があります。

    引き違い窓(通常のすれ違いの窓)であれば、同じ引き違いの内窓が設置可能で、開き窓や上げ下げ窓などの場合は内側には内開きの窓を設置することが可能です。

    また、内窓自体にも断熱性能があり、樹脂で出来ていて窓ガラスも2重か3重のガラスのものを選ぶことが重要です。

    内窓リフォームの費用:価格帯と費用対効果

    1つの窓で、3~5万円程度で設置可能です。(ただし、窓の大きさ等により変わる)
    効果は大きく、例えば通常のアルミ窓でガラスが一枚だけの窓に、樹脂製のガラスが2重になっていて、Low-Eのガラス、ガラスとガラスの間にアルゴンガスが入っているものを選べば、熱の通る量は3分の1程度まで抑えられることになります。

    窓を変えたその日から、効果を実感することが可能となります。

    内窓リフォームのメリット:断熱性と防音性

    断熱性能は内窓の種類によって大きく変わります。以下に断熱性能の変わるポイントを挙げておきますが、少なくとも樹脂で窓ガラスが2重であることが重要です。後は予算に合わせて出来るだけ良いものにしましょう。

    内窓の周り(枠)が樹脂かアルミか:ここで大きく断熱性能が異なります

    窓ガラスが一枚か2重か3重か少なくとも2重であることが快適性の鍵です。

    窓ガラスがノーマルかLow-Eガラスか:Low-Eガラスの方が日射も防ぎ、夏の暑さも防ぐことが出来ます。

    2重ガラスのガラスとガラスの間は普通の空気か、アルゴンガスか:アルゴンガスが入っている方が断熱性能は上がります。

    また、窓が2重になる事によって遮音性能もかなり上がります。殆どの場合、音は窓から入って来ているので、窓を2重にすると、外からの音はかなり防ぐことが可能となります。

    ガラス交換によるリフォーム:特徴、費用、メリット

    ガラス交換の特徴:種類と性能

    窓のガラスだけを交換する手法ですが、断熱性能がさほど向上しません
    施工は簡単なのですが、内窓程簡単でもありません

    ですので、ガラス交換は基本的には内窓設置やカバー工法が出来ない窓に行う事が多いです。

    例えば、お風呂場の窓で内側に倒れてくる内倒し窓の場合、内窓やカバー工法が困難になります。
    この場合は、ガラス交換で計画することが向いています。

    また、交換するガラスにも性能があります。性能が高いとされる順に列記すると

    真空ガラス:ガラスが二重になっていて、ガラスとガラスの間が真空となったガラス。かなり断熱性能が高い

    トリプルガラス:ガラスが三重となったガラス。ガラスの一枚一枚にも性能があり、Low-Eガラスであれば更に効果が高くなります。また、ガラスとガラスの間にアルゴンガスが入っている場合も断熱性能が高くなります。ただし、分厚いため取り付けられるかどうかの確認が必要

    ペアガラス:ガラスが二重となったガラス。

    ガラス交換の費用

    ガラスの種類にもよるが、1箇所3~5万程度

    カバー工法によるリフォーム:特徴、費用、メリット

    カバー工法の特徴

    最も費用がかかるが、窓が2重にならないので2回あけるわずらわしさは解消されるコストが比較的高めのため、よく窓の開け閉めをする場所に採用すると良い

    カバーする材料にもアルミ製のものと樹脂製のものがあるが、断熱性能を確保したい場合は樹脂製のものを選ぶ。また、ガラスも同様に高断熱なものを選ぶのがお勧め。この場合、トリプルガラスにすることも視野にしれたい。

    カバー工法の費用:リフォーム予算の見積もり

    1か所5万~10万程度。ただし、施工日数はそれほどかからず、最近では2階の窓であっても家の内側から工事が出来る手法が開発されており、この場合は1か所数時間程度で施工可能。

    カバー工法のメリット

    カバー工法の場合、窓が一重であるため開け閉めが便利で見た目のデザイン性を保つことが可能
    カバー自体にも色合いを選ぶことも出来る。ただし、カバーによって枠が大きくなるため小さい窓に採用する場合は、見た目が大きく変わることに注意が必要。

    まとめ

    以上から、もし1軒の家全体をリフォームする場合、今回の3つの手法を上手く組み合わせることが肝心です。例えば、よく開け閉めする掃き出し窓はカバー工法とし、それ以外の窓は基本的には内窓。これら2つの手法が無理な場所だけガラス交換にすると言った具合に。
    最近では毎年のように使える補助金があるので、補助金の有無も自身で確認してみましょう。