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床下エアコンの効果を目で見る(冬編①)

太田(健康・高断熱住宅専門家) 太田(健康・高断熱住宅専門家)

Contents

    新築住宅で、床下エアコンを採用する際、1台のエアコンでどの程度の暖かさが確保出来るのかは知っておきたいところではないでしょうか?

    今回はCFDと呼ばれる手法を利用して、どのような空間が実現できるのかを目で見て確かめてみましょう。

    CFDの概要

    CFDは家の中の暖房や冷房、換気による空気の流れを解析してどのような流れが発生するのかを計算によって求めます。

    家の中では、エアコンによる空気の流れや換気による空気の流れ、窓を開けた場合の空気の流れ、家の隙間から入ってくる空気の流れなどがありますが、これらは全て「空気の流れ」として一つに表現可能です。

    この空気の流れが分かれば、家の中のどの部分がどのような温度や湿度になっているのかも計算で求めることができます

    床下エアコンの効果を確かめる住宅の紹介

    今回紹介する建物は、淡路島にあるこちらの建物です。施工事例では、「Umi Mado」と言う名前で紹介されています。

    リビングには吹抜けに望む、大きなFIX窓が6枚、そして吹抜けに隣接した2階ホールが特徴的です。
    床下エアコンは1Fのリビングにあり、この大きな空間を1台で暖めています。

    この住宅のU値は0.40であり、断熱等級6(Heat20のG2)程度といったところです。

    CFDで効果を確かめた結果(冬の場合)

    計算の前提

    計算のためには前提条件が必要です。今回は、エアコンと換気扇の効果を知りたいので、以下の条件としています。

    家の隙間は限りなくゼロ 実際の気密測定でもC値はかなり低い。
    ・写真にはリビングの天井にシーリングファンがあるが、これは停止しているとする。
    ・実際には窓から太陽の日射が入るが、夜を想定して日射の影響は無しとする。
    ・窓は開けていないものとする。
    ・床下エアコン1台による暖房による空気の流れ、熱交換換気扇による空気の流れの2つを明らかにする。
    ・家の外は、真冬の3℃を想定。

    24時間暖房運転が行われている。

    と、言う事にしています。

    LDKにおける計算の結果

    それでは早速、結果を見ていきましょう。
    下の図が、LDKの窓と床のみを抜き出し、その表面の温度を確認した結果です。
    青い矢印は、LDKのある一面を切り取った場合の空気の流れとなります。

    【図の見方】
    ・2枚目の写真に見える、リビングの6枚並んだFIX窓が、図の右上部にあります。
     その手前に青色の小さい窓の形状をしたものがあります。これは外気温を3℃としているので、窓の外側の表面が3℃になっていることを表しています。

    ・図の中の温度は、3℃(青)からエアコンの口から出ている32℃(赤)の空気までの範囲になります。色の違いでその場所の温度が判定できます。
     ※本来、エアコンの口から出る熱風の温度は、例えリモコン上の設定温度が22℃であっても40℃程度の温風が出ることが普通です。しかし、ここでは少し低めの温度が出ていることにしています。

    【結果(温度)】
    1Fリビングの床を見てみると、キッチンのある奥の方までが23℃程度の温度となっています。
    エアコンは1台しかありませんが、奥の床面までしっかりと暖かさが伝わっていることが分かります。

    2Fのホールは、窓前が若干温度が低くなっていますが、ほぼ22℃程度の温度となっていることが分かります。

    これらのことから、エアコン1台の暖房であっても、十分に暖かさが広がっていくことが分かりました。

    【結果(空気の流れ)】
    ・図には青色矢印で、空気の流れを示しています。矢印の色は青色なので、左側のゲージをみるとほぼ0に近いようなゆっくりとした空気が流れていることが分かります。

    少々見ずらいので、もう少し分かりやすくした図を下に載せます。
    今度は6枚並ぶFIX窓を正面に見た場合の空気の流れです。
    色の範囲を変えて、空気の流れの速さが最大で1[m/s]となるように変更しました。

    赤色の空気が出ていることろが、エアコンの口から出ている暖房です。ここでは、空気の流れが速いことがわかります。しかし、空気の流れが速いのは床下の空間だけであり、1Fや2Fにおいては殆どの矢印の色が青色から水色の範囲となっています。最大でも0.3[m/s]程度です。

    空気の流れは、0.2[m/s]以下の場合、静穏気流と言います。静穏気流はヒトが座っている状態で、空気の動きを感じない気流とされています。

    つまり、暖かい空気が流れてはいるものの、人が感じることが無いような非常にゆっくりとした流れであることがわかります。

    エアコンの直風が嫌いな方にとっては、非常に良い状態と言えるでしょう。

    まとめ

    このようにCFDを利用すると、様々なことが分かってきます。
    今回はCFDの結果をほんの少しだけお見せしましたが、今回の結果だけでももっと多くのことが分かります。

    一つ、大きく言えることは、断熱等級が6程度の住宅であれば、余分なファンなどを使わなくても十分に広い空間を暖めることが出来ると言う事です。