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太陽光発電買取制度が大きく変わります!

太田(健康・高断熱住宅専門家) 太田(健康・高断熱住宅専門家)

2050年までのカーボンニュートラルを実現すべく、太陽光発電の余剰電力の買取価格が大きく変わる予定であることが発表されました。今後は、より太陽光発電が導入しやすくなりそうです。

これまでの買取価格

ここ数年、太陽光発電で発電された電力の買取価格は15~16円/kWh程度でした。
このように安い買取価格の場合、「なるべく自宅で消費して、売らない」方が得すると言う状況でした。

例えば、現時点で関西電力から電気を買うと26~27円/kWhです。
これと同等程度の価格で売れるのであれば、売った分を関西電力から買ってきてもプラスマイナスゼロになります。

しかし、15~16円/kWh程度で売ってしまうと、売った量と同じだけ電気を買ってくることになると、

26~27円/kWh - 15~16円/kWh = 10~12円kWH 

程度の値段で買う事になってしまいます。
ですので、これまでは極力、太陽光発電の発電電力は自宅で利用することが有利でした。

買取価格が安いと何が不味いのか?

このように買取価格が安いと、なるべく自宅で消費した方が得になります。

そうすると、どういう事が起こるのかというと。。。。

「太陽光発電を沢山搭載するメリットが少ない」
「余剰電力が出ない程度の太陽光で十分」

と、いう事になります。

ですので、設計の段階で「ギリギリ生活に必要なだけの太陽光発電のみ設置」するという、設計者泣かせの要望が増えるようになるわけです。

これは、設計者にとって不味いとも言えますが、太陽光発電の普及、しいては地球温暖化対策にとっても非常に不味いことになります。

太陽光発電普及のためにどんな方針が発表されたのか?

今回の発表を簡単に要約すると、2025年度の後半(10月)以降において新設・申請される住宅用太陽光発電(つまり、これから建てる住宅に搭載される太陽光発電)の余剰電力の買取価格が、新築当初、大きく値段が上がることになる。と、いう事です。

では、どのように値段が変わるのでしょう?
これまでは、10年間の間固定で、15~16円/kWh程度の価格で買い取りが行われてきました。
今回の発表では、以下のように変わりそうです。

<初期投資を支援するための価格変更>
初期支援:0年〜4年の4年間 24円/kWh
・後期支援:5年〜10年の6年間 8.3円/kWh
 ※注意:2025年9月までは10年間15円/kWh。

<参考>初期投資支援スキームについて

この制度改正により最初に太陽光発電の設置にかかる費用の改修期間の短縮と事前に損をしない確実性を高めることが期待されています。

つまり、電力会社から買ってくる電気代とそん色ない価格にすることで、損をするかもしれないと言った心理的不安を取り除こうと言う意図があるようです。最初の4年間は、無理に自宅で電力を消費する必要が無くなるのは大きいですね。

5年目以降はどうするべきか?

5年目以降は買取価格がぐっと下がります。これは現状の10年間の固定買取が終わった後とほど同じような状況になるわけです。

この場合においても8.3円/kWh以上の買取を行う小売電気事業者に乗り換えれば収益は国の想定よりもプラスとなります。

今は経済産業省が買取してくれる事業者をサイトで紹介しています。

<参考>売買できる事業者

とは言え、最初の4年だけで太陽光発電の設置にかかった費用を全て回収することはかなり難しいです。

絶対に利用したいGX住宅の補助金

例えば、こちらのサイトで年間の発電量予測が掲載されています。

<参考>大阪府の太陽光発電発電量

これによると、大体大阪での年間の発電量はZEHで必要とされる5kW程度のシステム容量で、6000kWH程度です。これを24円/kWhで売ると、4年間で57万~58万円程度です。

太陽光発電は、25.5万円/kWの費用が掛かると言われています(上の政府資産にもあります。)ので、設置に127.5万円程度がかかり、4年間での回収はほぼ不可能です。

しかし、以前にも紹介したGX補助金を利用すると話が変わります。この補助金はそもそも160万円もの補助がでますので、ほぼ初期費用が掛からず、寧ろ初期の4年間で発電した量はほぼ丸儲けで、これがほぼ確定するという事になります。とても分かり易くなりますね。

<参考>注文住宅に160万円の大型補助!GX志向型住宅で未来志向の暮らしを実現

まとめ

今回の新しいスキームでは、使い方如何に関わらず、ほぼ儲けることが確定するような感覚に変わることになります。是非とも太陽光発電導入の参考として下さい。