意外と省エネ!節水・節湯のチェックポイント
省エネと聞くと、”電気を節約する”と言うイメージがついて回ります。
実際に電気を節約することはとても重要な省エネなのですが、実は使うお湯を節約することはかなり省エネに貢献できます。省エネすることで、光熱費も減る訳ですが意外とここが盲点になっていて、省エネになっていない場合もあるようです。
今回は、利用する給水や給湯の節水、節湯についてです。
節水・節湯で何故省エネなのか?
そもそも、何故節水や節湯が省エネなのでしょうか?
家の中で消費するエネルギーの割合はこちらになります。
かなりの割合を占めているのが給湯です。
一般的に給湯を省エネにする場合は、効率的にお湯を作ることで省エネとします。
エネファームとかエコキュート、エコジョーズと呼ばれるものがこれに該当します。
しかし、給湯とはまさにお湯のことですので、使う量を減らすことはとても大切です。
あまりこのことは言われないので、結構忘れがちになります。
お湯を使う量を減らすと言っても、なかなか住む人が意識的に減らすことには無理があります。
いつもより、短くシャワーを浴びるとか、食器を洗うときはなるべく一度にすると言ったことが考えられますが、ずっと続けることは結構難しいです。
では、どうすれば良いでしょうか?
ZEHで求められる節湯とは?
家をZEHにする場合、実は利用するお湯の節約も求められてます。
ZEH(ゼッチ)について、知りたい場合は「新築を建てるなら、ゼロエネルギー住宅(ZEH)にするべきか?」
使うお湯とは、昔で言う「蛇口」、専門家チックに言うと「水栓」を何にするかという事です。
家に住んでいる人がどれだけ意識してお湯を減らすことが出来たかを外部の人間が評価することは、不可能です。(HEMSと言うものを使えば出来なくは無いですが・・・)
そこで、評価の基準として用いられているのが、水栓にどんなものを利用しているかです。
主に水栓は、「キッチン」「お風呂のシャワー」「洗面所」でどのようなものが使われるのかが評価されます。
「ZEHにしたい!」とすすんで希望される方は、知らず知らずのうちにここが省エネタイプのものになっていますが、もしそうでなくても水栓を少し変えるだけでも結構な省エネになるので、知っておくと良いでしょう。
一番省エネな水栓は?
先に挙げた、「キッチン」「お風呂のシャワー」「洗面所」で最も省エネ効果が高いのは、「お風呂のシャワー」です。
このお風呂のシャワーをどんなものにすればよいかという事ですが、最も効果が高いのは「手元止水」と言うものにすることです。
手元止水とは、下の写真にあるようにシャワーの首の部分に止水スイッチが付いているものです。
このタイプにすることが一番省エネになるのです。
経験上、シャワーを浴びているとついつい止めずに頭を洗ってしまったりしていませんか?
いちいちかがんで止めるのがおっくうですよね。
手元止水だと止水しやすくなるため、結果的に使う量が減り、最も省エネとされています。
エコキュートを使用した場合、手元止水型のシャワーヘッドにするかどうかで、年間5%程お湯に掛かるエネルギーが変わってしまいます。
その他の水栓の省エネ効果
その他の水栓の省エネ効果を見ていきましょう。
省エネ型のシャワー水栓
次に省エネ効果が高いのは、同じシャワー水栓を「小流量吐水」と言うものにすることです。
シャワーを吹き出す際に空気を混ぜることで、同じ勢いなのに実際に使っているお湯の量を減らすと言う技術があります。実際には、空気を混ぜる量によって、手元止水以上の効果を発揮するとも考えられますが、ZEHの評価では簡易評価になりますので、2番目に省エネ効果が高いことになっています。
手元止水型であることと同時であれば、評価上は年間1割程度をお湯を減らすことが可能です!!
もし、通常以上の小流量吐水効果があれば、更に省エネすることが可能なのです。
気になる場合は、「小流量吐水」になっているかどうかを確認してみましょう!
省エネ型のキッチン水栓
キッチン水栓にも省エネ型が用意されています。
その1つが「手元止水型」の水栓です。
とはいえ想像に難く無いように、手元で止水するのと通常の止水とではそれほど距離が離れている訳でもないので、それほど効果は高く無さそうです。実際に評価上もシャワー水栓の手元止水に比べて効果は3分の1です。
2つめの省エネ型水栓は、水優先吐水機能の水栓です。
これは、中途半端に温いお湯が出ないように水だけで出てくるようなレバーが付いているものや、レバーを上げないとお湯が出てこない仕組み(水はレバーを横に動かすと出てくる)になっているものを言います。
ついつい、温いお湯を使ってしまいがちなのは、経験ありませんか?
因みにこの効果は、キッチンでの手元止水と同じ程度の効果です。
省エネ型の洗面水栓
最も効果が少なく、寧ろここは見た目を優先した方が良いかもしれませんが、洗面の水栓においても省エネ型が用意されています。
キッチン水栓と同じく、水優先吐水のものです。しかし、こちらの省エネ評価はシャワーでの手元止水に比べると10分の1以下の効果です。
洗面ではそれほどお湯を使わないことを考えれば、当然と言えば当然ですね。
まとめ
ZEHにしない場合でも、省エネにして光熱費を抑えたいと考えた場合、とても効果が高いのはシャワー水栓を省エネ型にすることです。
また、キッチン水栓においても水優先吐水としておくと、省エネ効果がある程度望めます。
当然、省エネについては各メーカーが色々な種類を出していて、これら以外の省エネ技術もあるので、是非どんなものがあるのか探してみて下さい!