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浴室は保温浴槽にしておくべき理由

太田(健康・高断熱住宅専門家) 太田(健康・高断熱住宅専門家)

Contents

    浴槽の断熱とは?

    断熱浴槽
    断熱浴槽の例【出典:LIXIL】

    断熱浴槽とは、上の絵のように浴槽の周りを断熱材(絵のオレンジ色の部分)で囲ったものを言います。また通常は、断熱浴槽とする場合には風呂フタも絵のように断熱材が内部に入っているものとなります。

    ユニットバスにする場合、この断熱浴槽にしておくことに大きなメリットがあります。
    今回はその理由についてです。

    断熱浴槽と一般的な浴槽の違い

    断熱浴槽と普通の浴槽との違いは、当然断熱があるのか無いのかなのですが、このことによってお湯の冷めかたが大きく変わってきます。

    浴槽の温度低下(浴槽周りが10℃程度の場合)

    一般的な浴槽の場合、4時間で約7℃程度の低下となりますが、JISと言うところで定められている高断熱浴槽であれば、大体3分の1程度の約2.5℃低下となります。

    一般的な浴槽であれば、夜8時ごろにお湯を入れた場合、11時ごろにお風呂に入ろうと思えば、追い炊きをしなければお湯がぬるくなることになります。しかし、これが高断熱浴槽だとこれが必要なくなります。(ただし、誰かがお風呂に浸かった場合は、体温程度にまでお湯の温度は下がります。)

    断熱浴槽の省エネ効果

    更にお湯が冷めにくいという事は、光熱費も変わってきます
    例えば、先の比較から光熱費を仮に求めてみます。
    お湯が冷めると、通常追い炊きを行うことでお湯の温度をもとの温度近くまで戻します。

    浴槽の追い炊きに必要な熱量や光熱費は、季節、浴槽の大きさや浴室の温度、浴槽の置かれた状態、追い炊きを行う時間、そしてエネルギーの種類(ガス、電気など)が含まれるので、これはあくまで一般的な参考値にはなります。

    しかし、一般的な参考値として、追い炊きを1回行うためには、約0.3 – 0.5kWh(キロワット時)のエネルギーが必要と言われています。

    平均的な電気料金を1kWhあたり約22円から30円程度と考えて、この数値を基にすると、追い炊き1回あたりのコストは約6.6円から15円程度となります。

    これが一般的な浴槽の場合です。これが断熱浴槽の場合だと3分の1程度にまでコストを落とすことが可能だと考えれば、約2.2円から5円程度となります。

    単純計算で約4.4円から10円程度の差となる訳です。ですので1回8円安くなるとしましょう。

    追い炊きを冬場(約100日程度)にほぼ毎日(家族4人で)2回ずつ行うとすると、年間で1600円光熱費が削減できます。これを30年に換算すると48000円となります。

    通常、ユニットバスの場合断熱浴槽とそうでない浴槽との差額は約5万円程度かそんなには掛からない程度です。

    このことを考えると、30年経った後にはどんどん光熱費が得になっていく計算となります。

    高断熱住宅だと更にお湯が冷めにくい

    更に高断熱住宅の場合、一般的な住宅と比べるとお湯が冷めにくくなります。
    どういう事かと言うと、浴槽の下の温度が変わるからです。
    先ほどのグラフでは、周りの温度が10℃の時にどれくらい温度が下がるかを示していました。
    しかし、実際の高断熱住宅の場合、浴槽の下部の温度が10℃という事はあまり考えられません

    もちろん、基礎断熱なのか床断熱なのかによっても温度が変わるのですが、10℃は殆ど外と同じ温度という事になるため、このような状況になることはほぼ無いのです。

    特に床下エアコンなどで床下が暖かい家であれば、ほぼ20℃近い温度を保っているため、温度低下が極端に少なくて済みます。

    このようなことを考えると、先ほどの追い炊きにかかる費用は更に減る可能性が高く、費用対効果はもっと大きくなります。

    まとめ

    高断熱住宅の場合、高断熱浴槽にすることは費用対効果を考えてもメリットがありそうです。
    お湯が冷めにくいことは、お風呂に入る時に気持ちよく入れるだけではなく、家計にも優しく、また地球にも優しいそんなお風呂という事が言えそうです。