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災害時にも役に立つG2住宅

太田(健康・高断熱住宅専門家) 太田(健康・高断熱住宅専門家)

Contents

    レジリエンス住宅と言う言葉を聞いたことがあるでしょうか?
    英単語のresilienceには、「回復力」「復元力」「耐久力」「再起力」「弾力」と言ったような意味があるようですが、この意味から派生して「災害時にも役に立つ(耐久力)住宅」を指して言います。

    そして、高断熱住宅やZEHであることは、同時にレジリエンス住宅であるとも言えます。
    どのような点がレジリエンス住宅と言えるのでしょうか?

    ガスの停止や停電の場合でも過ごしやすい

    何と言っても、高断熱住宅の大きなメリットは、災害などでガスの供給が止まってしまったり、停電が発生した場合でも暑さや寒さの影響を受け難いところです。

    特に冬の寒さには強く、暖房が大してなくても凍えるほどの寒さになるのは、かなりの時間が経ってからになります。

    そのため、「在宅避難」と言って、非常時や災害時でも最低限の生活を維持することができると一般的に言われています。

    日本においては、学校の体育館や地域の公民館などが避難所に指定されている場合が多いのですが、このような施設では冷暖房整備が行き届いていない場合も多く、プライバシーの確保も難しい場合が殆どです。

    暑さや寒さが緩和されることは、高齢者や子供(の面倒をみる親)にとってはとても大きな安心材料になりえます。

    ただし、洪水やその他の理由で他の避難場所へ避難した方が良い場合は別となりますので、注意が必要です。

    また、夏場は日中の暑さを防ぐためには窓から入って来る太陽の直射日光をしっかり防ぐ必要がありますので、注意して下さい。

    <参考>日除けシェードの費用対効果を検証

    太陽光発電の自立運転機能を利用する

    ZEHであれば太陽光発電を搭載しています。この太陽光発電には、種類によっては「自立運転機能」がついています。(事前にこの自立運転機能が使用可能かどうかの確認が必要です。)

    この機能は、災害などによって停電が生じた場合、太陽光発電システムの運転モードを切り替えることで、発電した電気をそのまま専用のコンセントから利用可能にする機能です。

    ただし、この場合でも利用できる最大の電力量は大体1500W程度です。
    ですので、沢山の機器を併用して利用することは出来ません。

    特に、電子レンジやドライヤーなどの電力を多量に利用する機器を利用する場合には注意が必要です。

    また、天候によってはこの最大の電力量まで使えない場合もありますので、この場合にも注意が必要です。

    冷蔵庫は、300W程度の電力が必要になります。常に必要な訳ではありませんが、夜などは太陽光発電システムのみでは使えなくなる可能性があるので、注意が必要です。

    エコキュートの活用

    エコキュートにはお湯を貯めるタンクがある

    エコキュートは、沸かしたお湯を一旦タンクに貯めておくシステムです。

    <参考>おひさまエコキュートってなに?

    このようにタンクにお湯を貯めるタイプを貯湯式湯沸かし器と言いますが、このようなタイプの給湯器であれば、非常時にタンクにある非常用コック等から生活用水として使うことが可能となっている場合が多いです。

    また、これらのタンクは地震時などでも倒れることが無いように、固定方法や転倒防止対策は建築基準法に定められていて、非常時に使えない、あるいは倒れてきて危ないと言ったことが無いように設計されています。

    エコキュートでお湯を沸かす場合、一般的には消費電力が1000W~1500Wで太陽光発電システムの自立運転機能でギリギリ沸かせる程度になっています。

    ですので、お風呂に入るなどの行為を非常時にも毎日繰り返すことは難しいかもしれませんが、かなりのお湯をカバーしてくれるはずです。

    その他にも貯湯式の給湯器には以下のものがあります。

    ・エネファーム:ガスで電気をつくりながらもお湯をつくる器機
    ・ハイブリッド給湯器(エコワン):ガス又は電気のどちらかでお湯をつくる器機
    ・電気温水器:電気でお湯を沸かす器機。しかし、非常に省エネ性能が低い

    蓄電池や電気自動車の利用

    蓄電池と太陽光発電の利用イメージ

    蓄電池や電気自動車では、電気を貯めることが可能です。

    <参考>あなたは蓄電池派?それとも電気自動車派?新しい家で考えるエネルギーの貯め方

    太陽光発電システムと組み合わせることで、利用することが多いのですが、事前に貯めておいた電気を非常時に利用することも可能です。

    ただ、蓄電池の場合は貯めれる電気の量が大した量では無いことが殆どです。ですので、太陽光発電システムとの兼用で日中に利用しなかった電力を貯めて使うことを考える方が、現実的と言えます。

    蓄電池にも「自立運転モード」と言う災害時に利用するためのモードが事前に備え付けられているものと、そうでないものがありますので事前の確認が必要です。

    また、電気自動車の場合はV2H(ビークルトゥーホーム)と言う、仕組みを事前に導入していないと、そもそも自動車に貯めた電気が家の中で使えないこともありますので、V2Hの導入も検討が必要です。

    蓄電池の利用方法として、例えば台風などが接近していて事前に停電などが予想される場合、この場合にはあらかじめ充電しておくことも可能になります(機種による)ので、このような活用方法を知っておくことも重要です。

    まとめ(理想的な組み合わせ)

    レジリエンス住宅を考えるのであれば、

    G2 + ZEH + エコキュート (+ V2H)

    であることが望まれます。
    高断熱であって、太陽光発電システムがあり、エコキュートが備わった住宅であれば、非常時にも耐久性のあるレジリエンス住宅として機能すると言えます。もし、V2Hに対応した自家用車を考えているのであれば、V2Hを導入すると更なる耐久性が実現されます。