受付時間 / 9:00〜18:00

資料請求・お問い合わせ

KICOLOG キコログ

KICOLOG キコログ | 大阪で自然素材の注文住宅「kicori」

ZEHに向けた太陽光発電の購入・リース・PPA・屋根貸しの違い

太田(健康・高断熱住宅専門家) 太田(健康・高断熱住宅専門家)

Contents

    ZEHでは、太陽光発電が必須です。しかし、太陽光発電は「屋根にパネルを載せるかどうか」だけで決めるものではありません。

    実際には、太陽光発電システムを建築主が購入する方法もあれば、リースやPPA(電力販売型)のように、事業者が設備を所有する方法もあります。また、屋根を発電事業者に貸す「屋根貸し」という考え方もあります。

    重要なのは、どの方式を選ぶかによって、初期費用、設備の所有者、契約期間、メンテナンス、総支払額、そしてZEH評価への扱いが変わるという点です。

    ここでは、新築住宅でZEHを目指す場合の太陽光発電の導入方式について、代表的な種類と注意点を整理します。

    太陽光発電の導入方式には複数の種類がある

    新築住宅の場合、次の4つの導入方式が挙げられます。

    導入方式 内容 初期費用 設備の所有者 メンテナンスコストを含めた総支払額 ZEHとの相性 主な注意点
    自己所有型 建築主が太陽光発電システムを購入する方法 大きい 建築主 初期費用は大きいが、長期的には総支払額を抑えやすい。点検費用や将来のパワーコンディショナ交換費用は建築主負担 高い 建築費全体が上がる。将来のメンテナンス費用も見込む必要がある
    リース型 事業者の太陽光発電システムを借りて使用する方法 抑えやすい 事業者 初期費用は抑えやすいが、契約期間中のリース料総額を確認する必要がある。メンテナンス費用はリース料に含まれる場合が多いが、契約内容による 契約次第 リース料、契約期間、途中解約、契約終了後の扱い
    PPA型
    (電力販売型)
    事業者が設置・所有し、建築主が発電した電気を購入する方法 抑えやすい 事業者 設備費ではなく、発電された電気の購入費用が主な支払いになる。契約単価と使用電力量によって総支払額が変わる。メンテナンスは事業者負担の場合が多い 契約次第 電気料金単価、契約期間、契約終了後の設備の扱い
    屋根貸し型 建築主が屋根を発電事業者に貸す方法 小さい 事業者 建築主の支払いは少ないが、発電メリットは基本的に事業者側に帰属する。屋根使用料を得られる場合がある一方、ZEH評価に使えない契約では住宅側の経済効果は限定的 注意が必要 ZEH評価に使えない可能性

    このように、太陽光発電の導入方式にはいくつかの種類があります。

    それぞれの導入方式の特徴

    自己所有型

    自己所有型は、建築主が太陽光発電システムを購入し、自宅の設備として所有する方法です。

    初期費用は大きくなりますが、設備の所有者が建築主であるため、発電した電気を自宅で使うことができ、余った電気は売電することもできます。長期的に見ると、電気代の削減や売電収入によるメリットを得やすい方法です。

    ZEHを目指す場合にも、最も分かりやすい導入方式といえます。
    発電量を住宅のエネルギー収支に反映しやすく、BELS認定などの評価においても計画の整理がしやすいです。

    一方で、初期費用だけでなく、将来的なメンテナンス費用も考えておく必要があります。
    特に、パワーコンディショナは太陽光パネルよりも寿命が短い場合が多く、将来的な交換費用を見込んでおくことが大切です。

    自己所有型は、初期費用をかけても、長期的な経済性や設備の自由度を重視したい場合に向いています。

    リース型

    リース型は、太陽光発電システムを事業者から借りて使用する方法です。
    車のリースと同じように、設備を所有するのではなく、一定期間使用するための料金を支払うイメージです。
    ※ZEHでは、設備の所有者が建築主でないこと自体が問題になるわけではありません。

    建築主が設備を購入するわけではないため、初期費用を抑えやすい点がメリットです。
    毎月のリース料を支払いながら、住宅に設置された太陽光発電システムを利用します。

    この方式では、発電量が多い月でも少ない月でも、リース料は基本的に一定となる場合が多くなります。そのため、毎月の支払いは読みやすい一方で、発電量が少ない場合には費用対効果が下がる可能性があります。

    メンテナンスについては、リース料に含まれる場合があります。
    ただし、点検、故障時の対応、パワーコンディショナ交換、災害時の扱い、契約終了後の撤去や譲渡については、契約内容によって異なります。

    リース型は、初期費用を抑えて太陽光発電を導入したい場合に選択肢となりますが、契約期間全体のリース料総額と、メンテナンス範囲を十分に確認することが大切です。

    例)中部電力ミライズ 「カテエネリース」TEPCOホームテック 「エネカリ」四国電力グループ 「あっと!電化パック太陽光」

    PPA型(電力販売型)

    PPA型は、事業者が住宅の屋根に太陽光発電システムを設置し、建築主はそこで発電された電気を購入する方式です。

    設備の所有者は事業者であり、建築主は設備を購入しません。
    そのため、初期費用を抑えて太陽光発電を利用できる点が特徴です。

    PPA型は、リース型と似て見えますが、支払いの対象が異なります。

    リース型は「設備を借りる方法」です。
    一方、PPA型は「発電した電気を買う方法」です。

    つまり、リース型では太陽光発電システムという設備に対して料金を一定に支払います。
    PPA型では、太陽光発電システムでつくられた電気に対して料金を支払います。

    PPA型では、発電した電気を住宅で使用し、その使用量に応じて電気料金を支払う形が一般的です。電力会社から購入する電気よりも単価が抑えられる場合には、電気代削減につながる可能性があります。

    ただし、総支払額は契約単価と使用電力量によって変わります。
    使用する電力量が多ければ支払額も大きくなりますし、契約単価が将来的に有利かどうかも確認する必要があります。

    メンテナンスについては、事業者側が負担する場合が多いと考えられますが、これも契約内容によります。故障時の対応、契約終了後の設備の扱い、撤去費用、途中解約の条件などは事前に確認しておく必要があります。

    PPA型は、初期費用を抑えたい場合には有効な選択肢ですが、電気料金単価、契約期間、契約終了後の設備の扱いを確認することが重要です。

    例)株式会社シェアリングエネルギー「シェアでんき」スマートソーラー株式会社「スマソラでんき」※東京都民限定

    屋根貸し型

    屋根貸し型は、建築主が自宅の屋根を発電事業者に貸し、事業者が太陽光発電を行う方式です。現在、戸建て住宅用はほとんどPPA型に移行しています。

    この方式では、建築主は太陽光発電システムを購入せず、屋根の使用料を得る形になります。
    発電設備の所有者は事業者であり、発電した電気の扱いも契約内容によって異なります。

    ZEHを目的とする場合、屋根貸し型は特に注意が必要です。

    単に屋根を貸し、発電した電気を事業者がすべて売電する形であれば、その発電量は住宅のエネルギー収支に反映されません。そのため、BELS認定などにおいてZEHの評価対象になりません。

    ZEHを目指す場合に確認すべきこと

    ZEHに向けて太陽光発電を計画する場合は、導入方式の名称だけで判断せず、次の3点を確認することが大切です。

    発電した電気がZEH評価に反映されるか

    最も重要なのは、発電した電気がその住宅のエネルギー収支に反映されるかどうかです。

    自己所有型は整理しやすい方法ですが、リース型やPPA型でも、発電した電気を住宅で使える契約であれば、ZEH評価に活用できる可能性があります。

    一方、屋根貸し型などで発電した電気をすべて売電する場合は、ZEH評価に使えない可能性が高いため注意が必要です。

    契約期間と終了後の扱い

    リース型やPPA型では、長期契約になる場合があります。

    そのため、契約期間、途中解約の条件、契約終了後に設備が譲渡されるのか、撤去されるのかを確認しておく必要があります。

    メンテナンスを含めた総支払額

    太陽光発電は、初期費用だけで判断しないことが大切です。

    自己所有型では、将来の点検費用やパワーコンディショナの交換費用を見込む必要があります。
    リース型やPPA型では、月額料金や電気料金単価だけでなく、メンテナンス費用がどこまで含まれるのかを確認する必要があります。

    初期費用の安さだけでなく、契約期間全体での総支払額を合わせて判断することが重要です。


    まとめ

    ZEHに向けた太陽光発電の計画では、「初期費用が安いか」だけで導入方式を選ばないことが大切です。

    特に確認すべきなのは、発電した電気がその住宅のZEH評価に反映されるかという点です。
    屋根に太陽光パネルが載っていても、発電した電気を住宅で使えない契約であれば、ZEHの計画としては使えません。

    太陽光発電は、長く使う住宅設備です。
    導入時の価格だけでなく、契約内容と将来の負担まで確認したうえで、自分の住まいに合った方式を選ぶことをおすすめします。